デスクのサイズの選び方|ワンルームに入る幅と奥行きを計算する

デスク環境の作り方

デスクを選ぶとき、天板のサイズで迷います。幅100cmか120cmか。奥行きは45cmで足りるのか60cm要るのか。カタログを見比べても、自分の部屋にどれが合うのかは書いてありません。

先に結論を書きます。デスクのサイズは好みで選ぶものではなく、順番に計算して出すものです。幅は部屋が決め、奥行きはモニターが決め、高さは椅子が決めます。 この順番で1つずつ数字を出せば、選べる製品は自然に数本まで絞れます。

この記事では、その3つの計算を実際にやります。デスク環境全体に必要な面積は在宅ワークのデスク環境|ワンルームに必要なのは1畳に、部屋への配置はワンルームのベッドとデスク配置にまとめています。

決める順番は、幅 → 奥行き → 高さ

サイズを決めるときに迷うのは、3つを同時に考えようとするからです。実際には、それぞれ決め手になる相手が違います。

決めるもの 決め手になるもの 出てくる数字
幅 部屋(デスクを置く壁に、他に何を置くか) 80 / 100 / 120cm
奥行き モニター(外部モニターを使うかどうか) 45 / 60cm
高さ 椅子(座面の高さ) 70〜72cm

上から順に決めます。幅を先に出さないと、奥行きの検討が意味を持ちません。置けない幅のデスクで奥行きを比べても仕方がないからです。

ステップ1:幅は「壁の長さ」から引き算で出す

デスクの幅は、天板の好みではなく、デスクを置く壁の長さから、その壁を共有する家具を引いた残りで決まります。

6畳(江戸間)のワンルームの内寸は、352 × 263cmです。

長辺(352cm)にベッドと並べる場合

シングルベッドを縦向きに壁付けすると、長さ195cmを使います。

壁の長さ        352cm
ベッドの長さ  − 195cm
─────────────────────
残り            157cm

残り157cmが、デスクに使える幅です。幅120cmのデスクなら37cm余り、幅140cmでも17cm残ります。数字の上ではどちらも置けます。

ただし、壁にぴったりは付きません。 巾木(壁の下端の細い板)のぶん、天板の奥が数cm浮きます。ここを見落とすと、ミリ単位で計算した意味がなくなります。実測するときは、巾木の上ではなく巾木の厚みを含めて測ってください。

短辺(263cm)の壁に置く場合

こちらは幅そのものより、向かいのベッドとの距離が効きます。レイアウトの記事で計算したとおり、ベッド97+椅子の引きしろ100+デスクの奥行き60=257cmで、余裕は6cmしかありません。

この壁を選ぶなら、幅より先に奥行きの上限が決まってしまいます。

幅80・100・120cmで何が変わるか

27インチのモニターは、画面の幅が約59.8cmです(計算は次のステップで出します)。これを天板の中央に置くと、左右に残る余白はこうなります。

天板の幅 27インチを置いたときの左右の余白
80cm 片側 約10cm
100cm 片側 約20cm
120cm 片側 約30cm

片側10cmだと、マグカップを置くと埋まります。スピーカーやノートPCを横に並べたいなら、120cmが必要になります。

6畳で現実的に選べるのは幅100cmか120cmです。 それ以上は、物理的に置けても、収納か動線のどちらかを捨てることになります。

ステップ2:奥行きはモニターの実寸から出す

奥行きは「45cmか60cmか」で迷う人が多い部分です。ここはモニターを使うかどうかで、はっきり分かれます。

モニターの実寸は、インチ数から計算できる

モニターの「27インチ」は画面の対角線の長さです。実際に机を占める幅と高さは、そこから計算で出せます。画面比率が16:9なら、対角線に対して幅は約0.872倍、高さは約0.490倍です。

計算した結果が次の表です。

表示されるサイズ 実際の対角 画面の幅 画面の高さ
21.5インチ 21.5インチ(54.6cm) 47.6cm 26.8cm
24インチ 23.8インチ(60.5cm) 52.7cm 29.6cm
27インチ 27インチ(68.6cm) 59.8cm 33.6cm
32インチ 31.5インチ(80.0cm) 69.7cm 39.2cm

調べていて気づいたことが1つあります。「24インチ」として売られている製品の多くは、実際には23.8インチです。「32インチ」も31.5インチであることが多い。 商品名は丸めた数字で、仕様欄に実際の数字が書かれています。幅がぎりぎりのときは、商品名ではなく仕様欄を見てください。

なお、この表は画面部分の寸法です。製品の外寸はベゼル(画面のふち)のぶん、これより少し大きくなります。

奥行き45cmで足りるか

モニターのスタンドが天板を占める奥行きを20cmとして計算します。実際は製品ごとに違うので、買う前にこの数字だけは仕様欄で確認してください。

天板の奥行き    45cm
スタンド      − 20cm
─────────────────────
手前に残る      25cm

キーボードを置くと、手前に残るのは10cm前後です。手首を天板に載せる余裕はありません。

奥行き60cmなら手前に40cm残るので、キーボードを置いても手を休められます。

結論はこうです。ノートPCだけで完結するなら奥行き45cmで足ります。外部モニターを置くなら60cmを選んでください。 モニターアームを使えばスタンドのぶんは空きますが、天板の奥に取り付けるクランプの厚みが必要なので、45cmが快適になるわけではありません。

ステップ3:高さは椅子から逆算する

デスクの高さは、多くの製品が70〜72cmです。ここはほとんど選択肢がありません。

決め手になるのは椅子です。オフィスチェアの選び方で書いたとおり、座面の高さは40〜50cmの範囲で調整できる製品が多く、身長170cm前後なら42〜45cmあたりが目安になります。

天板の高さ    70〜72cm
座面の高さ  − 42〜45cm
─────────────────────
差            25〜30cm

この25〜30cmが、腿の上に残るすき間です。ここに引き出しや棚板があると、腿が当たって座れません。引き出し付きのデスクを選ぶときは、天板の高さではなく、引き出しの底までの高さを確認してください。

ステップ4:最後に引きしろ100cmを足す

幅と奥行きが決まったら、椅子を引くスペースを足して、部屋に置けるかを確かめます。立ち座りに必要なのはデスクの前面から約100cmです。

使い方 幅 奥行き 引きしろ込みの面積
ノートPCだけ 80cm 45cm 1.16㎡
ノート+外部モニター1枚 100cm 60cm 1.60㎡
27インチ+ノートを横並び 120cm 60cm 1.92㎡

中京間の1畳は1.66㎡です。ノートPCだけなら1畳を使いません。モニターを1枚置くとちょうど1畳。2画面にすると1畳では収まりません。 何を置くかで、必要な面積は0.8㎡ほど変わります。

調べて分かった3つのこと

1. 商品名のインチ数は丸められている

「24インチ」は23.8インチ、「32インチ」は31.5インチであることが多い。幅の計算をするときは仕様欄の数字を使ってください。数mmの差ですが、天板の幅がぎりぎりのときは効きます。

2. 奥行きを分けるのはモニターの有無だけ

45cmと60cmの差は15cmですが、その15cmはほぼキーボードの手前の余白になります。ノートPCだけなら要らず、外部モニターを置くなら要る。用途で決まります。

3. 幅の上限を決めるのは天板ではなく壁

デスクのカタログには幅140cmや160cmもありますが、6畳のワンルームでは壁の残りが157cmしかありません。選べる範囲は、部屋を測った時点でほぼ決まっています。

よくある質問

Q. 奥行き45cmのデスクで外部モニターを使うのは無理ですか

置くことはできます。ただしキーボードの手前が10cm前後しか残らないので、手首を天板に載せられません。長時間の作業には向きません。どうしても45cmしか置けないなら、モニターアームで奥行きを稼ぐか、ノートPCのみの構成にするほうが快適です。

Q. 幅120cmは6畳に置けますか

長辺の壁にベッドと並べる形なら置けます。ベッドの長さ195cmを引いた残りが157cmなので、37cm余ります。ただし短辺の壁に置く場合は、向かいのベッドとの距離が先に効くので、レイアウトの記事の計算を先に確認してください。

Q. 高さは何cmを選べばいいですか

70〜72cmの製品がほとんどなので、実質は選べません。合わせるのは椅子の側です。座面の高さを調整して、床に足の裏がつき、ひざが90度になる位置にしてください。

Q. 折りたたみデスクや昇降デスクはどうですか

計算の考え方は同じです。ただし昇降デスクは脚の構造上、天板の下に機構が入るぶん、腿のすき間が25〜30cmより狭くなる製品があります。仕様欄で天板下の高さを確認してください。

まとめ

  • 幅は壁から引き算で出す。 6畳の長辺なら、ベッドの長さ195cmを引いた157cmが上限
  • 奥行きはモニターで決まる。 ノートPCだけなら45cm、外部モニターを置くなら60cm
  • 高さは選べない。 70〜72cmが標準なので、椅子の座面で合わせる
  • 最後に引きしろ100cmを足して、部屋に入るかを確かめる

デスク選びで失敗するのは、天板のサイズを先に決めてしまうときです。部屋を測るところから始めれば、選択肢は最初から数本しかありません。

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