モニターアームの選び方|天板の厚みと耐荷重を19製品で比較

モニター・照明・周辺機器

モニターアームを調べ始めると、最初に出てくるのは「天板の厚みを確認しましょう」です。私も同じ順番で調べました。ただ19製品のスペックを並べたところ、厚みで弾かれる机はほとんどないと分かりました。

先に結論を書きます。確認するのは天板の厚みではなく、天板の裏と、壁とのすき間です。 そして机が広くなる分は、いま使っているモニターのスタンドの奥行きが上限で、23.8型なら14.3〜21.5cmでした。

この記事では、クランプ式19製品のスペックを並べたうえで、天板に戻ってくる奥行きを計算し、ワンルームで実際に引っかかる3か所を書きます。

デスク環境全体に必要な面積は在宅ワークのデスク環境|ワンルームに必要なのは1畳に、デスクのサイズの決め方はデスクのサイズの選び方にまとめています。

【比較】クランプ式モニターアーム19製品

価格の安い順に並べています。価格は2026年9月1日時点(出典:マイベスト)。同一製品の重複掲載1件を除いた19製品です。

製品名 メーカー 耐荷重 対応天板厚 価格
MD81 Suptek 1〜10kg 15〜90mm 2,384円
HNHM5B HUANUO 8kg 10〜80mm 2,798円
B0G6Y8YK36 HUANUO 10kg 10〜70mm 2,998円
DS-MA-E02(デュアル) Amazon 10kg 10〜108mm 3,056円
B0G6Y6GJ47 HUANUO 10kg 10〜70mm 3,099円
DLB111-US290 Amazon Basics 10kg 20〜100mm 3,420円
100-LAC003 サンワサプライ 12kg 15〜85mm 4,480円
DS-MADDBE(デュアル) Amazon 7kg 10〜102mm 5,385円
モニターアーム HUANUO 9kg 20〜90mm 6,898円
PSW1SWH Pixio 9kg 10〜50mm 7,900円
PSW1SBL Pixio 1〜9kg 10〜50mm 7,900円
DA112 スタープラチナ 2〜9kg 10〜85mm 8,890円
デスクマウント シングル Amazonベーシック 11.3kg 〜60mm 11,273円
PSW1D(デュアル) Pixio 9kg 10〜50mm 13,400円
LX 45-241-224 エルゴトロン 3.2〜11.3kg 〜60mm 16,380円
LX Pro 45-682-293 エルゴトロン 1.8〜10kg 10〜60mm 18,880円
100-LACD009BK サンワサプライ 1〜15kg 10〜50mm 19,800円
無重力モニターアームPro COFO 14kg 10〜50mm 21,980円
LX Pro 45-690-292(デュアル) エルゴトロン 20kg 12〜60mm 36,549円

対応インチは19製品すべてが32インチ以上をカバーしていました。24インチクラスなら、この表のどれを選んでもサイズ面では対象に入ります。

調べて分かった3つのこと

1. 天板の厚みで弾かれる机は、ほとんどない

対応天板厚の下限は、10mmが13製品、12mmが1製品、15mmが1製品、20mmが2製品でした(残り2製品は下限の記載なし)。上限は50mm以上が全製品です。

市販のデスクの天板はおおむね15〜25mm。この表のほぼ全部が範囲内に入ります。 最初に確認しなさいと言われる項目が、実際にはいちばん通りやすい項目でした。心配する場所が違います。

2. 比較サイトとメーカー公式で、数字が違った

サンワサプライ 100-LAC003 の対応天板厚は、比較サイトでは10〜85mm、メーカー公式では15〜85mmです。上の表は公式の数字に直してあります。

差は5mmです。ただし薄い天板ではその5mmが可否を分けます。耐荷重も公式では「1.5〜12kg」で、下限があることが分かります。買う前に、メーカー公式の仕様欄をもう一度見てください。

なお公式と照合したのはこの1製品だけです。残り18製品は出典サイトの記載値のままなので、候補が絞れたら同じ確認をしてください。

3. 価格差15倍のうち、耐荷重で説明できる部分は少ない

いちばん安いもので2,384円、高いもので36,549円。開きは15.3倍で、中央値は7,900円でした。

いっぽう耐荷重は、19製品中15製品が上限8〜12kgに集まっています。24インチクラスのモニターは3〜5kg前後なので、中央値より安い製品でも耐荷重は余ります。 価格差になっているのは可動域、支柱の作り、保証年数のほうです。

【計算】アームにすると、天板は何cm戻ってくるか

モニターアームの効果は「机が広くなる」と説明されます。何cm広くなるのかを数字にします。

戻ってくる面積の正体は、いま床代わりに天板を占領しているスタンドの設置面積です。だから上限は、使っているモニターのスタンドの奥行きで決まります。

23.8型モニターのスタンド込みの奥行きを調べると、公開されている仕様値で次の幅がありました(出典:価格.comマガジン)。

例 スタンド込みの奥行き
A 14.3cm
B 15.3cm
C 21.5cm
D 21.5cm

同じ23.8型でも7cm違います。 型番によってスタンドの形が違うためです。自分のモニターの仕様欄で「設置寸法」か「スタンド含む奥行」を見てください。

天板の手前に残るスペース

壁とのすき間を5cm、キーボードの奥行きを13cmとして計算します。

天板の奥行 スタンド奥行 手前に残る
60cm 21.5cm 20.5cm
60cm 14.3cm 27.7cm
45cm 21.5cm 5.5cm
45cm 14.3cm 12.7cm

奥行45cmの机にスタンドの大きいモニターを置くと、キーボードの手前に5.5cmしか残りません。手首を天板に載せられない状態です。デスクのサイズの選び方で「奥行45cmだと手前が10cm前後」と書いたのは、このレンジの真ん中あたりを指しています。

アームにすると、この14.3〜21.5cmのうち、支柱が占める分を引いた面積が天板に戻ります。支柱とクランプが天板の上で何cm使うかは、19製品とも出典に記載がありませんでした。 ここは仕様欄の設置寸法を見るしかありません。戻る量の上限がスタンドの奥行きだ、という理解までが確実な部分です。

ワンルームで引っかかるのは、この3か所

1. 天板の裏

補強の桟、フレーム、引き出し。この3つのどれかがクランプを噛ませたい位置にあると、厚みが合っていても付きません。付かない原因としてはこちらのほうが多いと解説されています(参考)。買う前に机の裏を見てください。

2. 壁とのすき間

クランプは天板の後端に付きます。机を壁にぴったり寄せていると、支柱を立てる場所がありません。 数cm手前に引く必要があります。

ワンルームではこの数cmが効きます。ワンルームのベッドとデスク配置で書いたとおり、6畳の短辺はデスクの奥行60cm+引きしろ100cmで余裕が6cmしかありません。アームを前提にするなら、その6cmから支柱の分を先に引いて計算し直してください。

3. 天板の強度

厚みの数値が合っていても、中が空洞のパイプデスクや、薄い化粧板の机は別の話です。天板が薄い場合は補強プレートを挟む方法があります(参考)。

なおクランプ式は天板を挟むだけなので、壁にも机にも穴を開けません。 賃貸の原状回復には影響しない方式です。天板に穴を開けるグロメット式とは、ここが分かれます。

価格帯で変わるもの

価格帯 該当数 変わるところ
〜5,000円 8製品 耐荷重は足りる。可動が固め、高さ調整に手間がかかる
5,000〜15,000円 6製品 中央値7,900円の帯。ガススプリングで片手調整ができる製品が増える
15,000円〜 5製品 可動域と支柱の剛性。保証はエルゴトロンで10年

24インチ1枚を固定して使うなら、下の帯で耐荷重は足ります。上の帯に払う価値は「毎日何度も動かすかどうか」で決まります。動かさないなら、差額はモニターそのものに回したほうが効きます。

よくある質問

Q. 天板の厚みが仕様の下限を下回っています。板を挟めば付きますか

補強プレートを挟んで厚みを足す方法が紹介されています。ただしメーカーの想定外の使い方になるので、耐荷重は仕様どおりに考えないでください。モニターが落ちたときに壊れるのは机とモニターの両方です。

Q. 奥行45cmの机でも、アームを付ければモニターを使えますか

天板の外側へ画面を逃がせるぶん、直置きよりは条件がよくなります。ただし45cmの机は支柱を立てる後端の余白も少ないので、先に机の裏と壁とのすき間を確認してください。

Q. デュアル(2画面)にしたいのですが、ワンルームでも置けますか

アームの耐荷重より先に、幅で決まります。24インチ2枚は横幅がおよそ107cm。幅100cmの天板には収まりません。デスクのサイズの選び方の幅の計算を先にやってください。

Q. 耐荷重は何kgを見ればいいですか

自分のモニターの重量を仕様欄で確認して、その数字が範囲に入っていればいいです。範囲には下限もあります。軽すぎるモニターだとガススプリングが強すぎて、下に降りないことがあります。

まとめ

  • 天板の厚みはほとんどの机で通る。 19製品中17製品が下限20mm以下、上限は全製品50mm以上
  • 付かない原因は、天板の裏と壁とのすき間。 買う前に机の裏を見て、壁から数cm引けるか確かめる
  • 戻ってくる奥行きの上限は、スタンドの設置奥行き。 23.8型で14.3〜21.5cm。自分のモニターの仕様欄で確認する
  • 価格の中央値は7,900円。24インチ1枚なら、それより安い帯でも耐荷重は余る

モニターアームは「机が広くなる道具」として説明されますが、広くなる量は最初から決まっています。決めているのはアームではなく、いま使っているモニターのスタンドです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました